アラサ―日記

思い出と記憶と記録

飲み仲間のはなし

私には行きつけの居酒屋がある。

 

駅前の小さな繁華街の中で、
多分一番汚い店

趣があるというか、クセが強いというか、
アニメで見た駄菓子屋と
ドラマで見たサラリーマンが安いビールを煽っている背景と
どこかのバラエティー番組で見た場末のスナックを

ごちゃまぜにしたみたいな立ち飲み居酒屋

 

お店の前を通る人は必ず一度のぞき込むけど
勇気が出なくて諦める、みたいな店

そこが私が私らしく居られる場所


気が向いたときに一人で行って
そこにたまたま居たほかの常連としゃべる
80代のおばあちゃん、60代の大学教授
50代のお坊さんに、40代のサラリーマン、
大企業の社長、資産家、同世代の男の子…

ギャルお姉さんことあやのさんもその一人

酒の勢いで仲良くなって次の店になだれ込んで
最近あったことを話したり
趣味や家族のことを話したり
悩みを相談して大人の意見をもらったり

お店が忙しければカウンターの中に入って
接客しながら皿を洗ったりドリンクを作ったりもする

お店自体も癖の強いものをごちゃ混ぜにしたみたいだけど、
常連客もいろんな人がごちゃまぜになっていて
人間って本当に十人十色なんだと思えて
自分は自分でいていいんだと安心する

自分の無駄に愛想のいいところも
感情が激しいところもコンプレックスだったけれど
だれもそれを「普通からはみ出してる」とは思いもしない

そのくらいみんなはみ出し者だからすごく居心地がいい